受血者と供血者の血液型を以下に示す。
血液型 ABO Rh Kidd Duffy Diego
受血者 A型 DccEE Jk(a+b−) Fy(a+b−) Di(a−b+)
供血者 A型 DCCEE Jk(a−b+) Fy(a+b+) Di(a+b+)
輸血を行った場合、受血者が産生する可能性のある不規則抗体はどれか。
正答3
解説
正解は3です。
輸血によって受血者が産生する可能性のある不規則抗体を求める問題です。
受血者がもたない抗原を供血者がもっていると、その抗原に対する抗体がつくられる可能性があります。
各血液型系ごとに、受血者になくて供血者にある抗原を探します。
【不規則抗体の判定】
Rh:受血者はDccEEでC抗原をもたず、供血者はDCCEEでC抗原をもつため、抗Cが産生されえます。
Rh:D抗原とE抗原は両者とももち、c抗原とe抗原は供血者がもたないため、抗体は生じません。
Kidd:受血者はJk(a+b−)でJkbをもたず、供血者はJkbをもつため、抗Jkbが産生されえます。
Duffy:受血者はFy(a+b−)でFybをもたず、供血者はFybをもつため、抗Fybが産生されえます。
Diego:受血者はDi(a−b+)でDiaをもたず、供血者はDiaをもつため、抗Diaが産生されえます。
【選択肢別解説】
1:× 供血者はc抗原をもたないため、抗cは産生されません。
また受血者はDibをもつので、抗Dibも産生されません。
2:× 受血者はJkaとFyaをもっているため、抗Jkaと抗Fyaは産生されません。
3:○ 受血者になく供血者にある抗原はC、Jkb、Fyb、Diaです。
したがって産生の可能性がある抗体は抗C、抗Jkb、抗Fyb、抗Diaです。
4:× 受血者はD抗原をもっているため、抗Dは産生されません。
抗Jkaと抗Fyaも同じ理由で産生されません。
5:× 受血者はE抗原をもっているため、抗Eは産生されません。
受血者はFyaももっているため、抗Fyaも産生されません。
【ポイント】
不規則抗体は「自分にない抗原」に対してのみつくられます。
抗Jkbなどのキッド系抗体は、遅発性溶血性輸血反応の原因として重要です。