正答4
解説
正解は4です。
アフリカからの帰国後に発熱した患者の末梢血厚層塗抹標本です。
Giemsa染色で、矢印の部位に赤紫色のクロマチン点をもつ小さな輪状(リング状)の虫体がみられます。
厚層塗抹では赤血球が溶血しているため、虫体だけが背景に散在してみえます。
渡航歴とあわせると、マラリア原虫(特に熱帯熱マラリア原虫)の輪状体と判断できます。
【選択肢別解説】
1:× 熱帯熱マラリアは急速に重症化し、脳マラリアや腎不全で死亡することがあります。
自然治癒を期待してはいけません。
2:× マラリアには、アルテミシニン誘導体やメフロキン、キニーネなどの治療薬があります。
早期診断と早期治療が重要です。
3:× マラリアはハマダラカが媒介します。
ツェツェバエが媒介するのは、アフリカ睡眠病の原因となるアフリカトリパノソーマです。
4:○ ハマダラカに刺されて体内に入ったスポロゾイトは、まず肝細胞に侵入して増殖します(赤外期)。
その後メロゾイトとなって血中に出て、赤血球に感染します。
5:× マラリアの病原体は原虫です。
細菌ではないため、細胞内寄生細菌感染症ではありません。
【ポイント】
マラリアの生活環は「蚊から肝細胞(赤外期)、そして赤血球(赤内期)」の順です。
三日熱マラリアと卵形マラリアは、肝内に休眠体(ヒプノゾイト)が残り再発することも合わせて覚えましょう。