正答5
解説
正解は5です。
No.12AのGram染色では、赤色に染まる背景の中に、紫色に染まる細い糸状の菌が枝分かれしながら伸びています。
これはGram陽性の分枝状の桿菌です。
No.12BのKinyoun染色では、青い背景の中に、同じ枝分かれした糸状の菌が赤く染まっています。
弱い酸で脱色するKinyoun染色で赤く残ることから、弱抗酸性を示すことがわかります。
Gram陽性・分枝状・弱抗酸性という組合せはNocardia属の特徴です。
【選択肢別解説】
1:× Bacillus属は芽胞を形成する大型のGram陽性桿菌です。
分枝状の発育は示さず、抗酸性もありません。
2:× Clostridium属は芽胞を形成する偏性嫌気性のGram陽性桿菌です。
分枝状の発育や抗酸性は示しません。
3:× Corynebacterium属は、こん棒状のGram陽性桿菌で、V字形や柵状に並ぶのが特徴です。
分枝状の糸状の発育はせず、抗酸性もありません。
4:× Listeria属は短いGram陽性桿菌で、低温でも発育し、特有の回転運動を示します。
分枝状の発育や抗酸性は示しません。
5:○ Nocardia属は、細く枝分かれする糸状のGram陽性桿菌で、弱抗酸性を示します。
腎移植後などの免疫不全患者に肺炎や脳膿瘍を起こす日和見感染菌です。
【ポイント】
分枝状のGram陽性桿菌で、弱抗酸性があればNocardia属、なければActinomyces属と区別します。
Actinomyces属は嫌気性で、Nocardia属は好気性である点も重要な鑑別点です。