萎縮を示す心臓のH-E染色標本(別冊No. 7)を別に示す。
矢印で示すのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
別冊No. 7は萎縮した心臓のH-E染色標本です。
ピンク色の心筋線維の中にある核のすぐそば(核の両端)に、矢印で示す黄褐色の細かい顆粒の集まりがみられます。
心筋細胞の核周囲に集まる黄褐色の微細顆粒は、加齢や萎縮で増える消耗性色素の特徴です。
【選択肢別解説】
1:× メラニンは黒褐色の色素で、皮膚の基底層や色素細胞、悪性黒色腫などにみられます。
心筋細胞の核周囲には沈着しません。
2:× アミロイドはH-E染色で淡いピンク色の均一な無構造物として細胞の外に沈着します。
黄褐色の顆粒にはなりません。
3:× グリコーゲンはH-E染色ではほとんど染まらず、細胞質が抜けたように明るく見えます。
PAS染色で証明する物質で、黄褐色の顆粒ではありません。
4:○ リポフスチンは、脂質の過酸化物が蛋白質と結合してできた黄褐色の色素で、消耗性色素とも呼ばれます。
萎縮した心筋細胞の核周囲に集まるのが特徴で、肉眼では心臓が褐色にみえる褐色萎縮となります。
5:× ホルマリン色素は、酸性化したホルマリンと血液の反応でできる人工産物です。
黒褐色の微細な結晶として、赤血球の多い部位に細胞の内外を問わず沈着します。
【ポイント】
褐色の色素は、リポフスチン(核周囲・黄褐色)、ヘモジデリン(Berlin blue染色で青)、メラニン(Fontana-Masson染色で黒)と染色法で区別します。