夜間採血の新鮮血塗抹標本に検出された勢い良く動く虫体の写真(別冊No. 2)を別に示す。
この寄生虫の感染経路はどれか。
正答2
解説
正解は2です。
別冊No. 2は夜間に採血した新鮮血の塗抹標本です。
赤血球が密集する中に、矢印で示す細長いひも状の虫体が1匹みられます。
虫体は赤血球よりはるかに長い一方、幅は赤血球1個分ほどしかありません。
夜間に末梢血へ現れ、活発に動くこの虫体はミクロフィラリアです。
バンクロフト糸状虫やマレー糸状虫の幼虫と考えられます。
【選択肢別解説】
1:× 経口感染は回虫や蟯虫、アニサキスなどの感染経路です。
糸状虫は口から感染することはありません。
2:○ 糸状虫は蚊が媒介します。
蚊が吸血する際に感染幼虫が皮膚の刺し口から体内へ侵入するため、感染経路は経皮感染です。
3:× 経気管感染は空気中の病原体を吸い込んで感染する経路で、結核菌などが代表例です。
寄生虫であるミクロフィラリアの感染経路ではありません。
4:× 経胎盤感染はトキソプラズマなどでみられる母子感染の経路です。
糸状虫は胎盤を介しては感染しません。
5:× 性行為感染は腟トリコモナスなどの感染経路です。
糸状虫は蚊の媒介でのみ感染します。
【ポイント】
ミクロフィラリアは夜間に末梢血へ現れる「夜間定期出現性」をもつため、夜間採血で検出します。
糸状虫は成虫がリンパ系に寄生し、リンパ浮腫や象皮病の原因となります。