次の文を読み82、83の問いに答えよ。
間接蛍光抗体法による抗核抗体検査所見(別冊No. 13)を別に示す。
この所見を示す自己抗体はどれか。
正答5
解説
正解は5です。
別冊No.13の所見は、核の中が細かい顆粒状に光り、核小体が抜けて見える斑紋型です。
抗核抗体の染色型は、対応する自己抗体の種類をある程度反映します。
斑紋型は、主に抗ENA抗体によって生じます。
【選択肢別解説】
1:× 抗DNA抗体は、核全体が均一に光る均質型や、核の縁が光る辺縁型を示します。
斑紋型の主な原因ではありません。
2:× 抗核小体抗体は、核小体だけが光る核小体型を示します。
本図では核小体が光らず抜けているため、合いません。
3:× 抗ヒストン抗体は、均質型を示します。
薬剤誘発性ループスで陽性になることが知られています。
4:× 抗ミトコンドリア抗体は、核ではなく細胞質が粒状に光る細胞質型を示します。
原発性胆汁性胆管炎の診断に重要です。
5:○ 抗ENA(可溶性核抗原)抗体が斑紋型を示します。
ENAは、塩類溶液で核から抽出できる蛋白抗原の総称です。
抗U1-RNP抗体・抗Sm抗体・抗SS-A抗体・抗SS-B抗体などが含まれ、核内に粒状に分布する抗原と結合します。
【ポイント】
斑紋型の代表は、抗U1-RNP抗体(混合性結合組織病)、抗Sm抗体(SLE)、抗SS-A・SS-B抗体(Sjögren症候群)です。
均質型は抗DNA抗体・抗ヒストン抗体、核小体型は全身性強皮症と結びつけて覚えましょう。