正答4
解説
正解は4です。
新生児の血液には、胎盤を通って母親から移行したIgG抗体が含まれています。
そのため、IgGを検出する検査が陽性でも、新生児自身が感染しているとは限りません。
新生児自身の感染を示すには、胎盤を通らないIgM抗体を調べます。
【選択肢別解説】
1:× TPPA法が陽性でも、先天梅毒を示すとはいえません。
TPPA法は主にIgG抗体を検出するため、母親由来の抗体でも陽性になります。
2:× RPRカードテストが陽性でも、先天梅毒を示すとはいえません。
母親から移行した抗体で陽性になることがあります。
3:× 抗カルジオリピン抗体が陽性でも、先天梅毒を示すとはいえません。
RPRと同じ非トレポネーマ抗体で、母親由来の可能性があります。
4:○ FTA-ABS法でIgM抗体が陽性であれば、先天梅毒を示唆します。
IgMは分子が大きく、胎盤を通過しません。
そのため、新生児の血液にあるIgM抗体は、新生児自身が感染して作ったものと考えられます。
5:× 無治療でも抗体価が下がっていくのは、母親由来のIgGが自然に消えていく経過です。
先天梅毒ではなく、移行抗体であることを示す所見です。
【ポイント】
新生児の感染症の診断では、IgMが陽性なら児自身の感染、IgGだけなら母体からの移行抗体の可能性を考えます。
先天梅毒では、児のRPR抗体価が母体より明らかに高いことも診断の手がかりになります。