骨髄穿刺液のMay-Giemsa染色標本(別冊No. 8)を別に示す。
考えられるのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
別冊No.8は、骨髄穿刺液のMay-Giemsa染色標本です。
大型の異常細胞が多数を占めています。
これらの細胞の細胞質には、赤紫色の粗大なアズール顆粒がぎっしりと詰まっています。
顆粒が核の上にまで重なり、核の輪郭が見えにくい細胞もあります。
核は不整形で、くびれや折れ込みがみられます。
このような異常な前骨髄球の増加は、急性前骨髄球性白血病〈APL〉に特徴的です。
【選択肢別解説】
1:× 慢性骨髄性白血病〈CML〉では、骨髄芽球から成熟好中球まで、あらゆる成熟段階の顆粒球が増えます。
本図のように、粗大な顆粒をもつ異常細胞だけが一様に増えることはありません。
2:× 急性単球性白血病〈AMoL〉では、細胞質が灰青色で微細な顆粒をもち、核にくびれのある単芽球・前単球が増えます。
本図のような粗大な顆粒の充満はみられません。
3:× 急性リンパ性白血病〈ALL〉では、細胞質が少なく顆粒をもたないリンパ芽球が増えます。
本図の細胞は顆粒が豊富で、所見が合いません。
4:○ 急性前骨髄球性白血病〈APL〉が考えられます。
粗大なアズール顆粒をもつ異常前骨髄球が増えるのが特徴です。
Auer小体が束になったファゴット細胞がみられることもあります。
t(15;17)転座でPML-RARA融合遺伝子ができ、播種性血管内凝固〈DIC〉を高い頻度で合併します。
5:× 大顆粒リンパ球性白血病〈LGL〉では、細胞質に少数のアズール顆粒をもつ成熟したリンパ球が増えます。
本図のような大型で顆粒の充満した細胞ではありません。
【ポイント】
APLは「粗大顆粒の異常前骨髄球、ファゴット細胞、DIC、PML-RARA」がセットです。
ビタミンA誘導体の全トランス型レチノイン酸〈ATRA〉による分化誘導療法が効く白血病です。