正答3
解説
正解は3です。
飛行時間型質量分析〈TOF-MS〉は、同じ電圧で加速したイオンが一定距離を飛ぶ時間から質量を求める方法です。
質量電荷比(m/z)が小さいイオンほど速く飛び、早く検出器に届きます。
誤っているものを選ぶ問題なので、答えとなる誤った記述に○、正しい記述に×を付けています。
【選択肢別解説】
1:× イオンは超高真空中を飛行します。
空気の分子と衝突すると速度が乱れ、正確な飛行時間が測れないためです。
2:× イオンの電荷は飛行時間に影響します。
電荷が大きいほど加速電圧から受けるエネルギーが大きくなり、速く飛ぶためです。
3:○ イオンはレーザーの衝撃力で引き出されるのではありません。
レーザーはイオン化に使われ、生じたイオンは加速電極の電場によって引き出されて加速されます。
4:× 飛行速度はエネルギー保存の法則から求めます。
電場から得たエネルギー(zV)が運動エネルギー(mv²/2)に等しいとおいて計算します。
5:× イオン化にはマトリックス支援レーザー脱離イオン化〈MALDI〉法が広く用いられます。
細菌の同定に使われるMALDI-TOF MSが代表例です。
【ポイント】
TOF-MSでは、レーザーは試料をイオン化する役割、電場はイオンを加速する役割と分けて理解しましょう。
飛行時間は質量電荷比の平方根に比例します。