骨髄穿刺液のMay-Giemsa染色標本(別冊No. 8)を別に示す。
矢印の細胞について誤っているのはどれか。
正答5
解説
正解は5です。
骨髄標本中の細胞を同定し、その細胞の働きを問う問題です。
誤っている記述を選ぶ形式なので、その細胞がもたない機能を探します。
図の矢印の細胞は、周囲の血球より明らかに大きく、淡い青紫色の広い細胞質をもっています。
細胞質は泡沫状で、空胞や細かい顆粒状の取り込まれた物質を多数含みます。
核は円形で、クロマチンは繊細な網目状です。
これらの特徴から、貪食を行うマクロファージ(組織球)と判断できます。
【選択肢別解説】
1:× 正しい記述です。
マクロファージは細菌や死んだ細胞などを取り込んで処理する貪食作用をもちます。
2:× 正しい記述です。
マクロファージは取り込んだ抗原を分解し、主要組織適合遺伝子複合体〈MHC〉クラスⅡ分子に載せてT細胞に提示します。
3:× 正しい記述です。
マクロファージはインターロイキン1や腫瘍壊死因子〈TNF〉-αなどのサイトカインを産生します。
4:× 正しい記述です。
マクロファージは血管壁で酸化LDLを取り込んで泡沫細胞となり、動脈硬化の形成に関与します。
5:○ 誤った記述で、これが答えです。
免疫グロブリンを産生するのは、B細胞が分化した形質細胞です。
マクロファージは免疫グロブリンを産生しません。
【ポイント】
マクロファージの働きは「貪食、抗原提示、サイトカイン産生」の3つです。
抗体産生は形質細胞の働きと区別しましょう。