試験管内で37℃で行った反応のうち、溶血が観察されるのはどれか。
2つ選べ。
ただし、[]は反応後、カルシウムとマグネシウムを添加した生理食塩液で3回洗浄したことを示す。
正解を2つ選んでください。
正答2・4
解説
正解は2と4です。
補体による溶血には、赤血球に抗体が結合していることと、活性のある補体があることの両方が必要です。
抗体が結合すると補体の古典経路が活性化され、膜侵襲複合体が赤血球膜に穴を開けて溶血させます。
56℃で30分加熱すると補体は失活しますが、IgG抗体の結合能は保たれます。
【選択肢別解説】
1:× 抗体がないため、補体の古典経路は活性化されません。
ヒツジ赤血球とモルモット補体だけでは溶血は起こりません。
2:○ 先にヒツジ赤血球に抗体を結合させています。
洗浄しても赤血球に結合した抗体は残るため、そこへ補体を加えると古典経路が活性化されて溶血します。
3:× 最初の段階では抗体がないため、補体は赤血球に結合しません。
洗浄で補体が除かれるので、あとから抗体を加えても溶血は起こりません。
4:○ 56℃処理で失活するのは抗血清中の補体であり、抗体の結合能は保たれます。
そこへ活性のあるモルモット補体を加えているため、溶血が起こります。
5:× 補体が56℃処理で失活しています。
抗体が赤血球に結合しても補体が働かないため、溶血は起こりません。
【ポイント】
「抗体は56℃に強く、補体は56℃で失活する」という性質の違いが、補体結合反応や溶血反応の基本になります。