正答3
解説
正解は3です。
図では両側長下肢装具を着けた患者が平行棒内で、片手ずつ前へ進め、左右の下肢を1本ずつ交互に振り出しています。
両下肢を同時に振り出す小振り・大振り歩行ではなく、四点歩行に近い交互の歩行パターンです。
【選択肢別解説】
1:× Th1残存では上肢は完全に働きますが、腹筋や背筋が働きません。
体幹を安定させて片側の骨盤を引き上げることができず、交互に下肢を振り出す歩行は困難です。
2:× Th6残存では腹筋の大部分が働かず、骨盤の引き上げもできません。
両長下肢装具での歩行は、両下肢を同時に振り出す大振り・小振り歩行による練習目的の歩行にとどまります。
3:○ Th12残存では腹筋群がほぼ働き、腰方形筋(Th12〜L3支配)の一部も働きます。
腰方形筋で骨盤を引き上げると、装具で固めた下肢を片側ずつ振り出せるため、図のような交互の歩行が可能になります。
4:× L4残存では大腿四頭筋(L2〜L4)が働き、膝を伸展位で支えられます。
長下肢装具は不要で、短下肢装具と杖で実用的に歩行できます。
5:× S1残存では股関節や足関節の筋の多くが働き、装具なし、または短下肢装具程度で歩行できます。
両側長下肢装具は必要ありません。
【ポイント】
交互の振り出しには骨盤を引き上げる腰方形筋の働きが鍵になり、Th12前後で可能になります。
両長下肢装具と杖での歩行はTh12〜L1、短下肢装具での実用歩行はL3〜L4以下が目安です。