頭部CT(別冊No. 4)を別に示す。
所見として考えられるのはどれか。
正答2
解説
正解は2です。
頭部CTでは、左の前頭部から頭頂部にかけて、頭蓋骨の内側に接する高吸収域(白い領域)がみられます。
この高吸収域は、内側に向かって凸レンズのように膨らんだ形をしています。
血腫の範囲は限られ、脳の表面を三日月状に広く覆ってはいません。
【選択肢別解説】
1:× くも膜下出血では、脳底部の脳槽やSylvius裂、脳溝に沿って高吸収域が広がります。
図のように限局した凸レンズ型の塊にはなりません。
2:○ 硬膜外血腫は、頭蓋骨と硬膜の間にたまる出血です。
硬膜が頭蓋骨の縫合部に強く付着しているため、血腫が広がらず凸レンズ型になります。
図の所見と一致します。
3:× 硬膜下血腫は、硬膜とくも膜の間の出血です。
脳の表面に沿って広がるため、三日月型の高吸収域になります。
4:× 脳動静脈奇形は、脳内の異常な血管の塊です。
単純CTでは石灰化などがみられることがありますが、頭蓋骨に接する凸レンズ型の血腫にはなりません。
5:× 皮質下出血は、脳実質の中、皮質の直下に起こる出血です。
高吸収域は脳の中にあり、頭蓋骨の内側に接する形にはなりません。
【ポイント】
CTでは、凸レンズ型が硬膜外血腫、三日月型が硬膜下血腫です。
硬膜外血腫は、側頭骨の骨折による中硬膜動脈の損傷が原因となることが多く、意識清明期を伴うことがあります。