65歳の男性。
変形性頸椎症。
2年前から肩こりがあり、2か月前から頸部伸展時に右手の母指にしびれが出現し、右上肢のだるさと脱力感を自覚するようになった。
下肢の症状やバランス不良はみられない。
右上肢において筋力低下が最も生じやすいのはどれか。
正答5
解説
正解は5です。
頸部伸展で母指のしびれが出るのは、椎間孔が狭くなりC6神経根が刺激されるためです。
C6神経根症では、母指の感覚障害と、C6が主に支配する筋の筋力低下が起こります。
下肢症状がないので、脊髄症ではなく神経根症と考えます。
【選択肢別解説】
1:× 三角筋は腋窩神経支配で、主にC5の筋です。
C5神経根症で筋力低下が目立ちます。
2:× 上腕三頭筋は橈骨神経支配で、主にC7の筋です。
C7神経根症で筋力低下が目立ちます。
3:× 上腕二頭筋はC5とC6の支配を受けますが、主にC5の筋として扱われます。
C6神経根症では反射の低下は起こりえますが、筋力低下が最も目立つ筋ではありません。
4:× 尺側手根屈筋は尺骨神経支配で、主にC8の筋です。
C6神経根症とは関係が薄い筋です。
5:○ 長橈側手根伸筋は手関節の背屈筋で、C6の代表的な筋です。
C6神経根症で筋力低下が最も起こりやすくなります。
【ポイント】
神経根の代表筋は、C5が三角筋と上腕二頭筋、C6が手関節背屈筋、C7が上腕三頭筋、C8が指屈筋です。
感覚はC6が母指、C7が中指、C8が小指と対応させて覚えます。