正答5
解説
正解は5です。
発育性股関節形成不全(先天性股関節脱臼)は、出生前後に股関節が不安定になり、大腿骨頭が臼蓋から外れる、または外れやすくなる疾患です。
女児に多く、乳児健診での開排制限の発見が早期治療につながります。
【選択肢別解説】
1:× 脱臼した股関節では内転筋が緊張するため、開排(股関節屈曲位での外転)が制限されます。
開排制限は重要なスクリーニング所見です。
2:× 大腿骨頭は後上方へ脱臼することが多く、前方脱臼ではありません。
3:× 臼蓋形成不全が残ると、成人期に二次性の変形性股関節症を起こしやすくなります。
日本の変形性股関節症の多くは、この臼蓋形成不全を背景とする二次性です。
4:× 外転位で免荷する装具は、Perthes病の治療に用いられます。
発育性股関節形成不全で年長になると、装具ではなく観血的整復や骨切り術などの手術が中心になります。
5:○ 乳児期には、リーメンビューゲル装具(あぶみ型のバンドで股関節を屈曲・開排位に保つ装具)で自然な整復を促します。
【ポイント】
乳児期の発育性股関節形成不全では、開排制限、大腿皮膚溝の非対称、脚長差(Allis徴候)、クリック徴候が所見になります。
予防には、股関節と膝関節を曲げて脚を開いた姿勢(M字型)で抱っこやおむつをすることが勧められます。