正答2
解説
正解は2です。
手関節背屈位で手をついて転倒した患者のエックス線写真から、骨折の種類を判断する問題です。
正面像では、橈骨の遠位端(手関節から少し上)に骨折線があり、骨片がわずかに短縮しています。
側面像では、橈骨遠位の骨片が手の甲の側(背側)へずれて傾いています。
この所見は、橈骨遠位端骨折のうち、遠位骨片が背側へ転位するColles骨折に当たります。
【選択肢別解説】
1:× chauffeur's骨折は橈骨茎状突起の骨折です。
関節内の茎状突起だけが割れる骨折で、写真のように骨幹端全体が背側へずれる骨折ではありません。
2:○ Colles骨折は、橈骨遠位端骨折で遠位骨片が背側へ転位するものです。
手関節背屈位で手をついて起こりやすく、横から見るとフォーク状の変形がみられます。
3:× Galeazzi骨折は、橈骨骨幹部の骨折に遠位橈尺関節の脱臼を伴うものです。
写真の骨折は骨幹部ではなく遠位端にあります。
4:× Monteggia骨折は、尺骨骨幹部の骨折に橈骨頭の脱臼を伴うものです。
肘の周囲の損傷で、写真の部位とは異なります。
5:× Smith骨折は、橈骨遠位端骨折で遠位骨片が掌側へ転位するものです。
手関節掌屈位で手をついて起こり、写真の背側転位とは逆です。
【ポイント】
橈骨遠位端骨折は、骨粗鬆症のある高齢女性に多い骨折です。
合併症として、長母指伸筋腱の断裂、正中神経障害、複合性局所疼痛症候群(CRPS)が重要です。