生後4か月の乳児。
健診で股関節の異常を指摘された。
来院時に右股関節の開排制限を認めたため、股関節のエックス線単純検査を行った。
この患児の股関節のエックス線単純写真(別冊No.4)を別に示す。
行うべき対応として適切なのはどれか。
正答5
解説
正解は5です。
生後4か月の乳児の股関節エックス線写真から、治療方針を判断する問題です。
写真では左の大腿骨近位部は臼蓋の下に収まっていますが、右の大腿骨近位部は外側上方へずれ、臼蓋から外れています。
右の先天性股関節脱臼(発育性股関節形成不全)と判断できます。
【選択肢別解説】
1:× 経過観察は適切ではありません。
脱臼が明らかなので、放置すると臼蓋や骨頭の発育が障害されます。
2:× ギプス固定は、牽引や徒手整復で整復したあとに位置を保つために用います。
最初に行う治療ではありません。
3:× 観血的整復術は、装具や牽引で整復できない場合や、年長児で整復が難しい場合に行います。
生後4か月で最初に選ぶ治療ではありません。
4:× オーバーヘッド牽引は、リーメンビューゲル装具で整復できなかった場合などに行う治療です。
第一選択ではありません。
5:○ リーメンビューゲル装具が適切です。
生後3〜6か月頃の脱臼に用いる第一選択の装具で、股関節を屈曲・開排位に保ち、乳児の自然な下肢の動きで整復を促します。
【ポイント】
リーメンビューゲル装具では、無理に開排させると大腿骨頭の壊死を招くことがあります。
乳児の向き癖や、下肢を伸ばしたままのおむつ・抱き方は脱臼の要因となるため避けるよう指導します。