Daniels らの徒手筋力テストの結果を表に示す。
表以外の筋に異常はみられない。
関節可動域はすべて正常範囲である。
通常速度で直線歩行したときに予想されるのはどれか。
正答5
解説
正解は5です。
MMT(徒手筋力テスト)の結果から、どの筋の弱化がどの歩行周期の異常を生むかを推測する問題です。
右はハムストリングスが3、下腿三頭筋が2と低下し、左は中殿筋・前脛骨筋・下腿三頭筋が4です。
【選択肢別解説】
1:× 踵足歩行は、下腿三頭筋の弱化で立脚後期の踏み返しができず、踵に体重が残る歩行です。
下腿三頭筋が2なのは右であり、左は4なので左の踵足歩行は起こりにくいです。
2:× 尖足歩行は、前脛骨筋の弱化や下腿三頭筋の短縮で足関節が底屈位になる歩行です。
右の前脛骨筋は5で、関節可動域も正常なので当てはまりません。
3:× 遊脚中期の分回しは、足部のつま先を床から離せないときの代償です。
左の前脛骨筋は4で、背屈は保たれるため分回しは起こりにくいです。
4:× Trendelenburg 徴候は、立脚側の中殿筋が弱いと反対側の骨盤が下がる現象です。
右の中殿筋は5なので、右立脚で徴候は出ません。
5:○ ハムストリングスは遊脚後期に、振り出した下腿の膝伸展を遠心性収縮で減速させます。
右ハムストリングスが3では減速が不十分になり、膝が伸び切って過伸展しやすくなります。
【ポイント】
遊脚後期のハムストリングスは「ブレーキ役」です。
下腿三頭筋の弱化は踵足歩行、前脛骨筋の弱化は下垂足と鶏歩、中殿筋の弱化は Trendelenburg 徴候と対で覚えます。