50歳の男性。
閉塞性動脈硬化症。
300 m程度の歩行ごとに下肢の痛みのために5〜6分の休息をとる。
座位や立位時に痛むことはない。
理学療法で適切なのはどれか。
正答3
解説
正解は3です。
閉塞性動脈硬化症で、一定距離を歩くと下肢が痛み、休むと回復する間欠性跛行がみられます。
安静時痛はないので Fontaine 分類Ⅱ度にあたり、運動療法の良い適応です。
【選択肢別解説】
1:× 寒冷療法は血管を収縮させ、虚血をさらに悪化させます。
閉塞性動脈硬化症には禁忌です。
2:× 極超短波は深部を温め、組織の代謝と酸素需要を高めます。
血流が乏しい部位では熱が逃げにくく、熱傷や虚血の悪化を起こすため避けます。
3:○ トレッドミル歩行練習は、痛みが出るまで歩いて休む運動を繰り返す方法です。
側副血行路の発達や筋の酸素利用の改善を促し、歩行可能な距離が延びます。
監視下の歩行運動は、間欠性跛行に対する推奨度の高い治療です。
4:× PNF による最大抵抗運動は、強い等尺性収縮で血圧を急上昇させます。
虚血肢の血流改善を目的とした運動ではなく、本例の主な治療ではありません。
5:× 弾性ストッキングは静脈還流を促すもので、下肢静脈瘤やリンパ浮腫に用います。
動脈の血流を圧迫してさらに悪化させるため、閉塞性動脈硬化症には禁忌です。
【ポイント】
間欠性跛行には監視下のトレッドミル歩行練習が第一選択です。
動脈性疾患では寒冷・圧迫を避け、静脈性疾患では圧迫療法を用いる、と区別しましょう。