44歳の女性。
1か月前から腰痛および左下肢痛を訴える。
腰椎MRIの矢状断像(別冊No. 3A)と水平断像(別冊No. 3B)とを別に示す。
なお、水平断像は矢状断像で最も所見がある椎体間の高位のものである。
この患者にみられる所見はどれか。
正答2
解説
正解は2です。
左下肢痛を訴える患者の腰椎MRIで、障害された神経根の症状を推定する問題です。
矢状断像では、最下位の腰仙椎間(L5/S1)の椎間板が後方の脊柱管へ突出しています。
水平断像ではその高位で硬膜管が圧排されています。
症状が左下肢にあることから、左側の神経根の障害と考えます。
【選択肢別解説】
1:× 下腿内側の感覚はL4神経根の支配で、L3/4椎間板ヘルニアなどで障害されます。
本例のL5/S1の病変では通常みられません。
2:○ L5/S1椎間板ヘルニアではS1神経根が障害され、足部外側から足底の感覚が低下します。
仮にL4/5の病変でL5神経根が障害されても、足背の感覚が低下します。
いずれも左足部の感覚障害として現れるため、本例にみられる所見です。
3:× 大腿四頭筋はL2〜L4神経根の支配で、上位腰椎の病変で筋力が低下します。
本例のような下位腰椎の病変ではみられません。
4:× 下腿外側はL5神経根の支配ですが、症状は左側に出ています。
右側に感覚障害が出る理由はありません。
5:× 長母指伸筋はL5神経根の支配ですが、症状は左側に出ています。
右の長母指伸筋に筋力低下が出る理由はありません。
【ポイント】
腰椎椎間板ヘルニアは、原則として1つ下の神経根を障害します。
L4/5ならL5、L5/S1ならS1で、S1障害ではアキレス腱反射の低下も伴います。