A社は,社員10名を対象に,ICT活用によるテレワークを導入しようとしている。
テレワーク導入後5年間の効果(“テレワークで削減可能な費用”から“テレワークに必要な費用”を差し引いた額)の合計は何万円か。
〔テレワークの概要〕
・テレワーク対象者は,リモートアクセスツールを利用して,テレワーク用PCから社内システムにインターネット経由でアクセスして,フルタイムで在宅勤務を行う。
・テレワーク用PCの購入費用,リモートアクセスツールの費用,自宅・会社間のインターネット回線費用は会社が負担する。
・テレワークを導入しない場合は,育児・介護理由によって,毎年1名の離職が発生する。
フルタイムの在宅勤務制度を導入した場合は,離職を防止できる。
離職が発生した場合は,その補充のために中途採用が必要となる。
・テレワーク対象者分の通勤費とオフィススペース・光熱費が削減できる。
・在宅勤務によって,従来,通勤に要していた時間が削減できるが,その効果は考慮しない。
テレワークで削減可能な費用,テレワークに必要な費用
通勤費の削減額|平均10万円/年・人
オフィススペース・光熱費の削減額|12万円/年・人
中途採用費用の削減額|50万円/人
テレワーク用PCの購入費用|初期費用8万円/台
リモートアクセスツールの費用|初期費用1万円/人,運用費用2万円/年・人
インターネット回線費用|運用費用6万円/年・人
正答2
解説
正解は2です。
この問題は、テレワーク導入後5年間の効果を、削減できる費用から必要な費用を差し引いて求めるものです。
対象者は10名で、離職は毎年1名防げるものとして計算します。
【計算】
通勤費とオフィス費の削減額:(10万円+12万円)×10人×5年=1,100万円
中途採用費用の削減額:50万円×1人×5年=250万円
削減可能な費用の合計:1,100万円+250万円=1,350万円
初期費用:(PC 8万円+ツール1万円)×10人=90万円
運用費用:(ツール2万円+回線6万円)×10人×5年=400万円
必要な費用の合計:90万円+400万円=490万円
5年間の効果:1,350万円-490万円=860万円
【選択肢別解説】
1:× 610万円は、中途採用費用の削減額250万円を含めずに計算した値です。
離職を毎年1名防げるので、その分の採用費用の削減も効果に加えます。
2:○ 削減可能な費用1,350万円から、必要な費用490万円を差し引いた860万円です。
すべての項目を5年分正しく計上した値です。
3:× 950万円は、初期費用90万円を差し引かずに計算した値です。
PCとリモートアクセスツールの初期費用も、必要な費用に含めます。
4:× 1,260万円は、運用費用400万円を差し引かずに計算した値です。
ツールと回線の運用費用は、毎年10人分が5年間掛かります。
【ポイント】
費用対効果の計算では、初期費用(1回だけ)と運用費用(毎年)を分けて集計します。
「年・人」「人」「台」などの単位を確認し、人数と年数を掛け忘れないようにしましょう。