K 町健康課の管理栄養士である。
K 町は人口 7,000人で高齢化率は 30%、国民健康保険(国保)加入率は 27% である。
町民は農業のほか、地場産業関連の中小企業への就労が多い。
隣接市には大手 A 社の事業場(従業員 50名)があり、勤務している町民もいる。
K 町は、脳血管疾患の標準化死亡比が県内で最も高い。
そこで、国保担当者と連携して国保データベース(KDB)システム等の情報を活用し、町民の壮年期からの脳血管疾患対策を検討することになった。
分析の結果、高血圧改善に焦点を当て、栄養分野では減塩に取り組むことになった。
県民健康・栄養調査結果を参照すると、K 町を含む地域での食塩摂取源は、調味料が最も多かった。
減塩に向けて効果が期待される取組である。
最も適切なのはどれか。
1つ選べ。
正答4
解説
正解は4です。
K町を含む地域での食塩の主な摂取源は調味料です。
減塩の効果を高めるには、住民が日常的に使う調味料そのものを減塩タイプに替えられるよう、食環境に働きかけることが有効です。
【選択肢別解説】
1:× 町のSNSアカウントで動画を配信しても、見る人は関心のある一部の住民に限られます。
情報提供だけでは、日常的に使う調味料を変える行動にはつながりにくいです。
2:× 広報誌で情報を伝えて呼びかけることは、一度きりの情報提供です。
読まない人も多く、実際に減塩調味料を手に取る環境は変わらないため、効果は限られます。
3:× 減塩料理教室は参加者には効果がありますが、参加できる人数は限られます。
仕事をしている壮年期の住民は平日の教室に参加しにくく、町全体への効果は小さいです。
4:○ 住民が日常的に食品を購入するスーパーマーケットで、減塩調味料の必要性を伝え、販売促進を毎月続けてもらいます。
多くの住民が減塩調味料を手に取りやすくなり、主な摂取源である調味料からの食塩を減らせます。
継続的に働きかけられる点でも、効果が期待できます。
【ポイント】
食環境整備には、食物へのアクセス(購入しやすさ)と情報へのアクセスの両面があります。
民間企業と連携して食環境を変える取組は、健康への関心が低い人も含めて集団全体に効果が及びます。