80歳、女性。
2型糖尿病。
身長 140 cm、体重 45 kg、BMI 23.0 kg/m 2。
血液検査値は、HbA1c 6.8%。
活動は軽労作。
この患者の 1日当たりの指示エネルギー量(kcal)とたんぱく質量(g)の組合せである。
最も適当なのはどれか。
1つ選べ。
エネルギー(kcal/日) たんぱく質(g/日)
正答5
解説
正解は5です。
80歳の高齢糖尿病患者では、厳格なエネルギー制限よりもフレイル・サルコペニアの予防を優先します。
HbA1c 6.8%で血糖コントロールは良好なので、十分なエネルギーとたんぱく質を確保します。
【計算】
身長1.4 m の二乗は1.96 m² です。
75歳以上の目標体重はBMI 22〜25を目安とし、1.96×22=約43 kg、1.96×25=約49 kg です。
軽い労作のエネルギー係数を30 kcal/kg 程度とすると、約45 kg×30=約1,350 kcal で約1,400 kcal になります。
たんぱく質65 g は、65 g÷45 kg=約1.4 g/kg、65×4÷1,400=約19%Eに当たります。
【選択肢別解説】
1:× エネルギー1,000 kcal は少なすぎ、低栄養や筋肉量の減少を招きます。
たんぱく質45 g も高齢者には不足しています。
2:× たんぱく質65 g は適当ですが、エネルギー1,000 kcal は少なすぎます。
エネルギー不足ではたんぱく質がエネルギー源として使われ、筋肉の維持に役立ちません。
3:× エネルギー1,200 kcal は不足ぎみで、たんぱく質45 g も少なすぎます。
45 g は75歳以上女性のたんぱく質推奨量(50 g/日)を下回ります。
4:× エネルギー1,400 kcal は適当ですが、たんぱく質45 g は約13%E にとどまります。
65歳以上の目標量15〜20%E を下回り、フレイル予防として不十分です。
5:○ エネルギー1,400 kcal は目標体重と係数から求めた量と一致します。
たんぱく質65 g は約19%E、約1.4 g/kg で、フレイル予防に必要な量を満たすので適当です。
【ポイント】
日本人の食事摂取基準(2020年版)では、65歳以上のたんぱく質の目標量の下限が15%E に引き上げられました。
高齢者では目標体重の BMI を22〜25と高めに設定することも覚えておきます。