K病院の管理栄養士である。
患者は、72歳、女性。
下部食道がん切除および胃管を用いた再建手術の目的で入院した。
身長 150 cm、体重 40 kg、BMI 17.8 kg/m²。
標準体重 50 kg。
基礎代謝量 920 kcal/日。
入院前、食べ物がつかえる感じはあったが、通常量程度の食事は摂取できていた。
入院後も、経口摂取を継続している。
再建手術直後からの栄養投与目標量の組合せである。
最も適切なのはどれか。
1つ選べ。
エネルギー(kcal/日) たんぱく質(g/日)
正答4
解説
正解は4です。
術直後は手術侵襲による代謝の変化があり、過剰な栄養投与は高血糖などを招きます。
事例文の「標準体重50 kg」「基礎代謝量920 kcal/日」をもとに、術直後の目標量を考えます。
【計算】
エネルギーは基礎代謝量に活動係数とストレス係数をかけて求めます。
安静臥床の術直後を1.3倍程度とすると、920 kcal×1.3=約1,200 kcalです。
たんぱく質は標準体重1 kg当たり1.0 g程度とします。
50 kg×1.0 g=50 g
【選択肢別解説】
1:× 600 kcalは基礎代謝量920 kcalを下回り、エネルギーが大きく不足します。
たんぱく質30 gも標準体重1 kg当たり0.6 gで不足します。
2:× たんぱく質50 gは適切ですが、エネルギー600 kcalは基礎代謝量にも届きません。
エネルギーが不足すると、たんぱく質がエネルギー源として使われてしまいます。
3:× エネルギー1,200 kcalは適切ですが、たんぱく質30 gは少なすぎます。
術後は創傷治癒や筋肉量の維持のため、たんぱく質を十分に確保します。
4:○ エネルギー1,200 kcal、たんぱく質50 gは、術直後の目標量として適切です。
【ポイント】
術後のエネルギーは標準体重1 kg当たり25〜30 kcal程度を目安とし、術直後は少なめから段階的に増やします。
この患者は術前からやせ(BMI 17.8)があるため、たんぱく質の確保が特に重要です。