空腸瘻にて 1.0 kcal/mL の成分栄養剤(常温)を 100 mL/時で 300 mL 投与したところ、下痢を生じた。
その対策に関する記述である。
最も適当なのはどれか。
1つ選べ。
正答4
解説
正解は4です。
経腸栄養で起こる下痢の主な原因は、投与速度が速すぎること、浸透圧が高いこと、温度が低いことなどです。
空腸瘻では胃の貯留機能を介さずに小腸へ直接流れ込むため、特に下痢を起こしやすくなります。
【選択肢別解説】
1:× 濃度を2.0 kcal/mLに上げると浸透圧がさらに高くなります。
浸透圧性下痢が悪化するため、対策としては逆効果です。
2:× 脂肪含量の多い栄養剤は、消化吸収能が落ちていると脂肪性下痢を起こしやすくなります。
成分栄養剤からの変更として下痢対策にはなりません。
3:× 4℃の冷たい栄養剤は腸管を刺激し、蠕動を亢進させて下痢を起こしやすくします。
栄養剤は常温で投与するのが適切です。
4:○ 投与速度を100 mL/時から20 mL/時に下げると、腸管に流れ込む量が減ります。
空腸瘻からの投与では低速から開始し、症状を見ながら速度を上げるのが基本です。
5:× 300 mLを1時間で投与すると300 mL/時となり、現在より速くなります。
ダンピング様の症状や下痢を悪化させます。
【ポイント】
経腸栄養の下痢対策は「速度を落とす・濃度を下げる・温度を常温に・衛生管理」が基本です。
空腸投与ではポンプを用いて持続的にゆっくり投与します。