全国健康保険協会(協会けんぽ)の K 県支部に勤務し、中小企業の特定保健指導を担当している管理栄養士である。
被保険者 A さん、55歳、男性。
昨年の特定健康診査で腹囲とトリグリセリドが基準を超え、動機づけ支援の対象となり、特定保健指導を受けた。
半年後の評価時には 行動目標が達成され、体重と腹囲の減少がみられた。
今年の特定健康診査結果は、身長 170 cm、体重 70 kg、BMI 24.2 kg/m2、腹囲88 cm、トリグリセリド 165 mg/dL。
飲酒歴有、喫煙歴無、服薬治療無で、再び動機づけ支援の対象となった。
初回面接の話し合いで、週 2日休肝日をつくる、腹八分にする、今より 10分多く歩く、という 3つの行動目標を決めた。
半年後の評価では、身体活動の目標は実行できていたが、「食事とお酒は仕事上の付き合いが多く、今の立場では無理」と訴えた。
体重は変化していなかった。
A さんへの助言である。
最も適切なのはどれか。
1つ選べ。
正答4
解説
正解は4です。
半年後の評価で、歩くことは実行できていましたが、休肝日と腹八分は仕事の付き合いで難しいと訴えています。
動機づけ支援はこの評価で終了するため、できている行動の継続と次年度の健診受診につなげることが大切です。
【選択肢別解説】
1:× 本人の事情を受け止めず、一方的に健康のためと押しつけています。
本人の負担感が強まり、行動変容への意欲が下がるおそれがあります。
2:× 「気持ちを切り替えて頑張って」という励ましは、仕事上の付き合いという障害を解決しません。
具体的な支援になっていません。
3:× 支援が終わる評価の時点で、新しい目標を本人だけに任せるのは丸投げになります。
目標の立て直しには、本来は支援者が一緒に考える必要があります。
4:○ 実行できている歩行を認めて継続を促し、本人の自己効力感を保っています。
来年の健診受診を勧めることで、結果の確認と次の支援につなげられます。
【ポイント】
評価時には、できたことを認め、継続できる行動を強化することが大切です。
健診を毎年受けてもらうことが、生活習慣病の予防と早期発見の基本です。