K 総合病院に勤務する管理栄養士である。
入院患者の栄養管理を行っている。
患者は、67歳、男性。
無職、妻と二人暮らし。
入院時身長 170 cm、体重 65 kg、BMI 22.5 kg/m2。
胃前庭部の進行胃がん、幽門側胃切除術を受け、ビルロートⅠ法(BillrothⅠ法)で再建した。
この症状を軽減させることを目的に栄養食事指導を行った。
聞き取りによると、本人には調理経験がなく、妻がすべての食事を用意している。
妻は勤務のため 9時から 17時まで不在。
患者と妻に、家庭での食事状況を考慮して、具体的な食事の摂り方として献立例を示した(表)。
最も適切なのはどれか。
1つ選べ。
正答2
解説
正解は2です。
早期ダンピング症候群では、1回の食事量を少なくして回数を増やし(分食)、主食・主菜・副菜をそろえて単純な糖質に偏らないようにします。
この患者は調理経験がなく、妻は9時から17時まで不在なので、その時間帯の食事は調理しなくても食べられるものにする必要があります。
【選択肢別解説】
1:× 1日6回の分食ですが、妻が不在の12時と15時に、ごはん・蒸し鶏・煮魚・野菜スープなど、盛り付けや温め直しが必要な料理が入っています。
調理経験のない患者が自分で用意するのは難しく、家庭の状況に合いません。
2:○ 8時・18時・21時は妻が用意できる時間です。
10時の食事は朝食と同じ内容なので、妻が出勤前に朝食と一緒に用意しておけます。
妻が不在の12時・15時は、ミルクパン、チーズ、魚肉ソーセージ、ヨーグルト、野菜ジュースなど調理不要のものです。
1回量が少ない1日6回の分食で、家庭の状況にも合っています。
3:× 1日4回の食事で、1回量が多く(ごはん150 g、天ぷらうどんなど)、分食になっていません。
12時の天ぷらうどんは調理が必要で、妻の不在時に用意できません。
4:× 1日4回の食事で、朝・夕のごはんが150 gと1回量が多く、分食になっていません。
15時のビスケットとオレンジジュースは単純な糖質が中心で、ダンピング症状を起こしやすい組合せです。
【ポイント】
胃切除後のダンピング症候群には、少量頻回食(1日5〜6回)と、糖質に偏らない食事が基本です。
献立は、食事を用意する人の在宅時間など、家庭の状況に合わせて実行できるものにします。