K 産科クリニックに勤務する管理栄養士である。
医師の指示のもと、妊婦の栄養カウンセリングを行うことになった。
妊婦 A さんは、36歳、事務職(身体活動レベル 1.50)。
妊娠 8週目、経産婦。
妊娠高血圧症候群の既往はあるが、現在は高血圧ではない。
身長 155 cm、標準体重53 kg、現体重 63 kg(妊娠前 60 kg)、BMI 26.2 kg/m2(妊娠前 25.0 kg/m2)、血圧120/72 mmHg。
エネルギー指示量として、最も適切なのはどれか。
1つ選べ。
正答2
解説
正解は2です。
Aさんは妊娠8週の妊娠初期で、事務職(身体活動レベル1.50)の36歳女性です。
妊娠前のBMIが25.0kg/m2と肥満の範囲にあるため、現体重ではなく標準体重53kgでエネルギー量を算出します。
【計算】
基礎代謝量=基礎代謝基準値×標準体重です。
30〜49歳女性の基礎代謝基準値21.9kcal/kg/日×53kg≒1,161kcal/日となります。
推定エネルギー必要量=基礎代謝量×身体活動レベルです。
1,161kcal×1.50≒1,741kcal/日となります。
妊娠初期の付加量50kcalを加えると、1,741+50≒1,790kcal/日です。
したがって、エネルギー指示量は約1,800kcal/日が適切です。
【選択肢別解説】
1:× 1,400kcal/日は必要量より大幅に少なく、妊娠中の過度なエネルギー制限になります。
胎児の発育に必要な栄養が不足するおそれがあります。
2:○ 標準体重を用いて算出した推定エネルギー必要量に、妊娠初期の付加量を加えた量です。
3:× 2,200kcal/日は必要量より多く、肥満傾向のAさんでは体重が過剰に増えるおそれがあります。
4:× 2,600kcal/日はさらに多く、過剰な体重増加や妊娠高血圧症候群のリスクを高めます。
【ポイント】
妊婦の付加量は、初期50kcal、中期250kcal、後期450kcalです。
妊娠前に肥満がある場合は体重増加を抑える必要があり、標準体重を基に算出します。