K診療所に勤務する管理栄養士である。
居宅療養管理指導を行っている。
患者は、75歳、女性。
脳梗塞を発症し、左片麻痺を患いながら自宅療養している。
意識ははっきりしており、嚥下障害は認めない。
食事は買ってきてもらったレトルト粥、パン、牛乳などを自分で選んで食べているが、摂取エネルギー量が500kcal/日と少ない。
身長146cm、体重35kg、空腹時血液検査値はヘマトクリット33%、赤血球380万/μL、アルブミン2.6g/dL、血糖96mg/dL、トリグリセリド80mg/dL、尿素窒素11mg/dL、クレアチニン0.6mg/dL。
今後の栄養管理である。
最も適切なのはどれか。
1つ選べ。
正答4
解説
正解は4です。
患者は身長146cm、体重35kg(BMI約16.4kg/m²)で、アルブミン2.6g/dLと低栄養状態です。
摂取エネルギー量が500kcal/日と極端に少ないため、栄養量を段階的に増やす必要があります。
【計算】
BMI=35kg÷(1.46m×1.46m)=約16.4kg/m²
【選択肢別解説】
1:× 摂取量500kcal/日は明らかに不足しています。
低栄養が進むおそれがあり、このままの食事を続けるのは適切ではありません。
2:× 500kcal/日から一気に1,500kcalへ増やすと、リフィーディング症候群のおそれがあります。
また、自分で食べられる量を超えた計画は実行が難しくなります。
3:× 尿素窒素11mg/dL、クレアチニン0.6mg/dLで、脱水を示す所見ははっきりしません。
不足しているのはエネルギーとたんぱく質なので、水分だけ増やしても改善しません。
4:○ 少量でエネルギーとたんぱく質を補える栄養補助食品を、間食として追加します。
食事の負担を増やさずに栄養量を段階的に増やせるので、最も適切です。
【ポイント】
高度の低栄養では、エネルギー量を少しずつ増やし、電解質や体重の変化をモニタリングします。
栄養補助食品は、食事量が少ない高齢者の栄養補給に有効です。