K 総合病院に勤務する管理栄養士である。
患者は、58歳、男性。
酒販店を自営している。
慢性腎臓病(CKD)で近所のクリニックに通院して生活指導を受けていたが、本人は積極的に取り組んでいなかった。
この度、腎機能が悪化した(ステージ 4 ) ため当院に紹介された。
医師より、エネルギー 2,000 kcal、たんぱく質 40 g、カリウム 1,500 mg 以下、食塩 6 g 未満の栄養食事指導の依頼があった。
本人と妻に日常の食事計画について説明を行い、患者と相談の結果、低たんぱく質ごはんを使用し、主菜の食材でたんぱく質摂取量が約30 g となるように計画することにした。
指導が終わって、患者は「これなら簡単です。頑張ります。」と言って席を立った。
しかし妻から、「本当は配達時にコンビニで、から揚げなどしっかり買い食いしています。私は知らないと思っているでしょうけど。」と耳元でささやかれた。
その後の患者への声かけである。
最も適切なのはどれか。
1つ選べ。
正答4
解説
正解は4です。
妻は、患者に知られないように買い食いの事実を伝えています。
ここで買い食いに触れると、妻が告げたことが患者に伝わり、夫婦の関係や患者との信頼関係を損なうおそれがあります。
【選択肢別解説】
1:× 買い食いをしないよう求めると、妻から聞いたことが患者に伝わってしまいます。
命令的な言い方でもあり、患者の意欲を下げます。
2:× 外で食べたものを妻に報告させると、妻が知っていることを示唆し、患者が監視されていると感じます。
夫婦関係を悪化させるおそれがあります。
3:× から揚げを買っていることを指摘すると、妻が伝えた事実がそのまま患者に知られます。
信頼関係を損なうので不適切です。
4:○ 「頑張ります」という患者の前向きな気持ちを認め、実行で体調が良くなるという見通しを伝えています。
信頼関係を保ちながら意欲を支える声かけとして最も適切です。
【ポイント】
家族から得た情報は、本人との関係を壊さないよう慎重に扱います。
間食の問題は、次回以降に食事記録などを通して本人から話してもらえるよう働きかけます。