正答1
解説
正解は1。
滞納管理費債務の承継、破産、相続放棄、遅延損害金について問う問題です。
【選択肢別解説】
1:× 区分所有者が規約や集会決議に基づき他の区分所有者に対して有する債権は、区分所有者の特定承継人に対しても行うことができます(区分所有法8条)。
買受人は滞納管理費債務を承継しますが、これによって売主である滞納者が債務を免れるわけではありません。
両者は重畳的に債務を負い、管理組合はいずれにも請求できます。
2:○ 破産手続開始の決定だけでは債務は消滅しません。
滞納者が支払義務を免れるのは、その後に免責許可の決定が確定した場合です(破産法253条)。
3:○ 相続の放棄をした者は、その相続に関しては初めから相続人とならなかったものとみなされます(民法939条)。
相続人全員が放棄すれば、いずれの相続人も滞納管理費債務を負いません。
4:○ 金銭債務の不履行による損害賠償の額は、約定利率がなければ法定利率によって定まります(民法419条1項)。
規約に遅延損害金の定めがなくても、法定利率(出題当時は年3%)による遅延損害金を請求できます。
【ポイント】
区分所有法8条の特定承継人の責任は「買主も負う、売主も免れない」が結論です。
法定利率は2020年4月施行の改正民法で年5%から年3%(3年ごとに見直す変動制)になりました。