正答3
解説
正解は3。
使用者責任・注文者の責任・工作物責任・未成年者の責任能力と、不法行為の損害賠償債務の遅滞時期が問われています。
【選択肢別解説】
1:× 足場の部品を落下させたのは施工会社Bの従業員Cなので、使用者責任(民法715条)を負うのは使用者であるBです。
注文者Aは、注文又は指図に過失がない限り、請負人がその仕事について第三者に加えた損害を賠償する責任を負いません(民法716条)。
2:× 不法行為に基づく損害賠償債務は、損害の発生と同時に(不法行為の時から)催告を要せずに遅滞に陥るとするのが判例です。
「Eが請求した時点」で遅滞になるのではありません。
3:○ 土地の工作物の設置・保存の瑕疵による損害について、占有者が損害防止に必要な注意をしたときは所有者が責任を負い、所有者の責任は無過失責任です(民法717条1項)。
Gは所有者かつ占有者なので、瑕疵が施工会社Hの過失によるものでも被害者に対する責任は免れず、賠償後にHへ求償できるにとどまります(民法717条3項)。
4:× 17歳であれば通常は責任能力(自己の行為の責任を弁識する知能)があるので、J自身が不法行為責任を負います(民法709条、712条参照)。
逆に親Iは、監督義務違反と損害との因果関係が認められる場合に限り709条の責任を負います。
「Jには原則として請求できない」は誤りです。
【ポイント】
工作物責任は「占有者=過失責任(免責あり)、所有者=無過失責任」です。
責任能力はおおむね12歳前後が目安で、17歳なら本人が責任を負うのが原則です。