正答2
解説
正解は2。
滞納管理費の承継、支払義務者、消滅時効の停止事由、訴訟提起の要件を問う問題です(出題当時の民法による)。
【選択肢別解説】
1:× 区分所有法8条は、管理費等の債権は「債務者たる区分所有者の特定承継人」に対しても行うことができると定めています。
競売による買受人も特定承継人に含まれるため、前区分所有者の滞納管理費の支払債務を承継します。
「通常の売買の場合と異なり承継しない」とする点が誤りです。
2:○ 管理費の支払義務を負うのは区分所有者です(区分所有法19条、標準管理規約25条)。
住戸を賃貸していても、賃借人ではなく区分所有者が管理費の支払債務を負います。
3:× 時効の停止事由は、未成年者・成年被後見人に法定代理人がない場合や天災等の事変など、民法に定められたものに限られます。
管理者(債権者側の代表者)が病気で長期入院したことは停止事由に当たらないため、時効の完成は妨げられません。
※現行法では「停止」は「完成猶予」と呼ばれますが、入院が事由に当たらない点は同じです。
4:× 滞納管理費の支払請求訴訟を提起するにあたり、事前に支払督促や書面による督促をしておくことは要件ではありません。
管理者は規約又は集会の決議により、区分所有者のために原告となって訴訟を提起できます(区分所有法26条4項)。
【ポイント】
滞納管理費は競売の買受人を含む特定承継人にも請求でき、前所有者と承継人の双方が債務を負います。
訴訟の前に支払督促は不要、という点も頻出です。