正答2
解説
正解は2。
耐震改修の各手法(重量の軽減、非構造部材の落下防止、柱の補強、構造スリット)の考え方を問う問題です。
【選択肢別解説】
1:○ 給水方式を直結増圧方式に変更して屋上の高置水槽を撤去すれば、建物上部の重量が軽くなり、地震時に建物に作用する地震力が小さくなるので、耐震性の向上に役立ちます。
2:× エキスパンションジョイントは、構造的に分離された建物どうしが地震時に別々に揺れることを前提とした接合部です。
カバーを両端で躯体に固定すると、建物相互の揺れの差を吸収できず、かえってカバーが破損・脱落するおそれがあります。
カバーは一端を固定し、他端は可動(スライド)とするのが原則であり、「両端で躯体に固定する」とする点が不適切です。
3:○ 構造耐力上主要な独立柱に炭素繊維シートを巻き付けると、柱のせん断耐力やじん性(粘り強さ)が向上します。
4:○ 耐震設計で考慮していなかった非構造の腰壁が柱と接続していると、柱が短柱化してせん断破壊を起こしやすくなります。
腰壁と柱の間に構造スリットを入れて縁を切ることは、有効な耐震改修の方法です。
【ポイント】
エキスパンションジョイントは「片側固定・片側可動」で揺れの差を逃がすもの、という原則を押さえましょう。