第115回 看護師国家試験 午後問236
A さん(27 歳、男性、会社員)は 1 人で暮らしている。
最近、事務部門から営業部門に異動になった。
新しい人間関係と慣れない仕事で帰宅後も緊張が取れず、眠れない日が続いていた。
異動から 3 週目の朝、会社のエレベーターに乗ると、息苦しさ、動悸からパニック発作を起こした。
その後も不眠とパニック発作が出現したため、異動から 2 か月後、精神科クリニックを受診し、パニック症〈パニック障害〉と診断された。
主治医からは、短時間型の睡眠薬と抗うつ薬が処方された。
また、職場の協力を得て、苦手な仕事のサポートをしてもらうことになった。
受診から 2 日、A さんから「また発作が起きるのではないかと考えてしまい、家から出られません」とクリニックに電話があった。
1 か月後、A さんは通勤途中の電車の中で再びパニック発作を起こし、受診した。
看護師が話を聞くと「そのときは、息が止まってしまうように感じました。また同じようになるかと思うと怖くて電車に乗れません。仕事にも支障が出ています。電車での通勤は続けたいです」と話した。
相談を受けた看護師の A さんへの対応で最も適切なのはどれか。
正答4
解説
正解は4(選択肢4番目「対処法を看護師と練習」)。
Aさんは「通勤を続けたい」と明確に表明しており、回避ではなく克服を望んでいる。
この意思を尊重し、認知行動療法的アプローチで発作場面を想定した対処法(呼吸法、グラウンディング技法、認知再構成、段階的曝露)を看護師と共に練習することが最も適切である。
エクスポージャー&レスポンス・プリベンション(曝露反応妨害法)の要素を含むこの介入はパニック症・広場恐怖症の標準治療として最も効果がある。
1の経路変更は回避行動を強化し、広場恐怖を進行・固定化させてしまう。
2の薬物教育も重要だが、本人の希望は具体的な対処スキルの獲得である。
3のピアサポート(自助グループ)は有用な社会資源だが、直接的な対処スキル習得には及ばない。
認知行動療法はパニック症の第一選択治療として薬物療法と並ぶ位置づけにある。まとめて解く
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