第115回 看護師国家試験 午後問235
A さん(27 歳、男性、会社員)は 1 人で暮らしている。
最近、事務部門から営業部門に異動になった。
新しい人間関係と慣れない仕事で帰宅後も緊張が取れず、眠れない日が続いていた。
異動から 3 週目の朝、会社のエレベーターに乗ると、息苦しさ、動悸からパニック発作を起こした。
その後も不眠とパニック発作が出現したため、異動から 2 か月後、精神科クリニックを受診し、パニック症〈パニック障害〉と診断された。
主治医からは、短時間型の睡眠薬と抗うつ薬が処方された。
また、職場の協力を得て、苦手な仕事のサポートをしてもらうことになった。
受診から 2 日、A さんから「また発作が起きるのではないかと考えてしまい、家から出られません」とクリニックに電話があった。
A さんの状況に対するクリニックの看護師のアセスメントで適切なのはどれか。
正答1
解説
正解は1(「予期不安がある」)。
Aさんの「また発作が起きるのではないかと考えてしまい、家から出られません」という訴えは、パニック症に特徴的な予期不安(anticipatory anxiety)の典型的表現である。
予期不安は発作の再発を恐れ、発作が起きそうな場面(電車、エレベーター、混雑した場所、外出全般など)を回避する行動につながる。
これが進行すると広場恐怖症(agoraphobia)に発展し、外出範囲が次第に狭まり社会生活に大きな支障を来す。
2のうつ症状の悪化は本問の情報からは判断不能で、より直接的なアセスメントは予期不安。
3の睡眠薬の持ち越し効果は日中の眠気・倦怠感として現れる症状で、「家から出られない」とは異なる症状像。
4のストレス増加もありうるが、本問の主たる問題は予期不安。
パニック症の3徴(発作・予期不安・広場恐怖)の理解は基本である。まとめて解く
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