第115回 看護師国家試験 午後問218
A さん(21 歳、女性、大学生)は半年ほど前から疲れやすさを自覚していた。
その後、安静時にも息切れと動悸が出現するようになり、 1 か月前から所属するテニスサークルを休んでいる。
数日前からは手が震えるようになり、学業にも支障が出てきた。
頻繁に汗が出ると自覚しており、母親から「首が腫れている」と指摘され受診した。
受診時は、身長 160 cm、体重 44 kg で半年前から 6 kg 減少している。
体温 37.5 ℃、呼吸数 22/分、脈拍 132/分、血圧 152/70 mmHg であった。
A さんは Basedow〈バセドウ〉病と診断され抗甲状腺薬での治療が開始された。
A さんには、疾患を正しく理解し、定期受診や内服の自己管理が行えるよう指導が行われた。
A さんは「薬が必要だと分かったけれど、副作用が怖い」と訴えている。
早めの受診が必要な副作用(有害事象)はどれか。
正答3
解説
正解は3。
抗甲状腺薬(チアマゾールMMI、プロピルチオウラシルPTU)の重大な副作用は無顆粒球症(顆粒球数500/μL未満)で、好中球減少により易感染状態となり高熱・咽頭痛・口内炎・倦怠感で発症する。
発熱は無顆粒球症の重要な早期受診サインであり、患者に必ず指導すべき事項である。
発症は治療開始2〜3か月以内に多く、定期的な血液検査による白血球・好中球数モニタリングと、発熱時には自己中断のうえ速やかに受診するセルフモニタリングの自己管理指導が必須となる。
1の口渇、2の脱毛、4の皮膚搔痒感は副作用として起こり得るが、緊急性は無顆粒球症より低い。
他の重要な副作用として肝障害(AST/ALT上昇、肝細胞傷害)、ANCA関連血管炎(特にPTUで)、血小板減少などもあり総合的な観察が必要である。まとめて解く
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