Eさん(87歳、女性、要介護3)は、介護老人福祉施設に入所していて、認知症(dementia)がある。
ある日、担当のF介護福祉職がEさんの居室を訪問すると、Eさんは、イライラした様子で、「私の財布が盗まれた」と言ってベッドの周りをうろうろしていた。
一緒に探すと、タンスの引き出しの奥から財布が見つかった。
F介護福祉職は、Eさんのケアカンファレンス(care conference)に出席して、この出来事について情報共有することにした。
Eさんの状況に関する報告として、最も適切なものを1つ選びなさい。
正答5
解説
正解は5です。
ケアカンファレンスでの報告は、自分の解釈や推測ではなく、実際に見たことや聞いたことを客観的に伝えることが基本です。
事実を正確に伝えることで、参加者が同じ情報をもとに支援を検討できます。
この事例では、Eさんが「私の財布が盗まれた」と言って、ベッドの周りをうろうろしていたことが観察した事実です。
【選択肢別解説】
1:× 認知機能が低下したかどうかは、一つの出来事だけでは判断できません。
介護福祉職の解釈であり、事実の報告ではありません。
2:× Eさんはイライラした様子でしたが、誰かに怒っていたとは事例に書かれていません。
推測を事実のように伝えています。
3:× もの盗られ妄想かどうかは医師などが判断することです。
介護福祉職が決めつけて報告するのは適切ではありません。
4:× 「安心していると思います」は介護福祉職の推測です。
客観的な事実の報告ではありません。
5:○ Eさんの発言と行動を、見たままに伝えています。
客観的な事実に基づく適切な報告です。
【ポイント】
報告では「事実」と「解釈・推測」を分けます。
本人の言葉はそのまま「 」で伝え、自分の考えを述べるときは事実と区別して付け加えます。