アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)の、もの盗られ妄想に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
正答2
解説
正解は2です。
もの盗られ妄想は、アルツハイマー型認知症の初期から中期に多くみられる妄想です。
自分で置いた場所を忘れたのに、「誰かに盗まれた」と思い込みます。
物が見つからない不安や、記憶が失われていくことへの不安が背景にあると考えられています。
【選択肢別解説】
1:× 妄想は、説明しても訂正できない思い込みです。
理屈で説得しても誤りに気づくことは少なく、かえって本人の不安や怒りを強めることがあります。
2:○ 記憶障害による喪失感や、物がなくなる不安が背景にあり、本人の不安から生じることが多いとされています。
3:× 犯人とされるのは、家族や介護者など、身近で世話をしている実在の人であることが多いです。
現実に存在しない人ではありません。
4:× 幻視は、主にレビー小体型認知症でみられる症状です。
もの盗られ妄想は、主に記憶障害と不安から生じます。
5:× 抗精神病薬は、症状が強いときに使われることはありますが、予防に有効とはいえません。
対応の基本は、不安に寄り添い、一緒に探すなどのケアです。
【ポイント】
もの盗られ妄想への対応は、否定や説得ではなく、本人の気持ちを受け止めて一緒に探すことが基本です。
本人が自分で見つけられるようにすると、自尊心も保てます。