Aさん(25歳、男性、障害支援区分3)は、網膜色素変性症(retinitis pigmentosa)で、移動と外出先での排泄時に介助が必要である。
同行援護を利用しながら、自宅で母親と暮らしている。
音楽が好きなAさんは合唱サークルに入会していて、月1回の練習に参加している。
合唱コンクールが遠方で行われることになった。
同行援護を担当する介護福祉職は、Aさんから、「コンクールに出演したいが、初めての場所に行くことが心配である」と相談を受けた。
介護福祉職のAさんへの対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
正答3
解説
正解は3です。
Aさんは「コンクールに出演したいが、初めての場所に行くことが心配である」と話しています。
出演したいという本人の意思を尊重し、不安の原因である「初めての場所」への移動を具体的に支えることが求められます。
同行援護は、視覚障害により移動が著しく困難な人に、外出時の移動の援護や情報提供を行うサービスです。
【選択肢別解説】
1:× 出演したいというAさんの意思を否定する対応です。
不安があるからといって諦めさせるのではなく、不安を減らす方法を一緒に考えます。
2:× 移動の支援は、同行援護を担当する介護福祉職の役割です。
専門的な支援を仲間に任せるように伝えるのは、責任の転嫁になり適切ではありません。
3:○ 交通経路や会場内の様子を事前に一緒に確認すれば、初めての場所への不安を具体的に減らせます。
視覚情報を補う同行援護の役割にも合い、Aさんの自己決定を支える対応です。
4:× Aさんは25歳の成人で、参加するかどうかを決めるのは本人です。
母親に判断を委ねるのは自己決定の尊重に反します。
5:× 日常生活自立支援事業は、判断能力が不十分な人に福祉サービスの利用援助や日常的な金銭管理を行う事業です。
移動の不安への対応には当たりません。
【ポイント】
本人の「やりたい」を尊重し、障壁となっている不安の中身を具体的に取り除くのが自立支援の基本です。
同行援護は視覚障害者の外出支援、日常生活自立支援事業は判断能力が不十分な人の生活支援と区別して覚えます。