Dさん(35歳、男性)は重度の知的障害があり、地元の施設入所支援を利用している。
Dさんの友人Eさんは、以前に同じ施設入所支援を利用していて、現在は共同生活援助(グループホーム)で暮らしている。
Dさんは、共同生活援助(グループホーム)で生活するEさんの様子を見て、その生活に関心をもったようである。
施設の職員は、Dさんの共同生活援助(グループホーム)での生活は、適切な援助を受ければ可能であると考えている。
一方、Dさんの母親は、親亡き後の不安から施設入所支援を継続させたいと思っている。
介護福祉職が現時点で行うDさんへの意思決定支援として、最も適切なものを1つ選びなさい。
正答2
解説
正解は2です。
重度の知的障害のある人の意思決定支援を問う問題です。
Dさんは、グループホームで暮らす友人のEさんの様子を見て「その生活に関心をもったよう」です。
一方、母親は施設入所の継続を望んでいます。
現時点では、Dさん自身がグループホームでの生活を具体的に理解し、自分の思いを形にできるよう支援する段階です。
【選択肢別解説】
1:× 母親の意思を本人に伝えると、Dさんの判断が母親の意向に左右されてしまいます。
家族の意向は大切ですが、まず本人の意思を確かめることが優先です。
2:○ グループホームでの生活について話し合うのが適切です。
Dさんの関心を出発点に、生活の様子をわかりやすく伝えながら話し合うことで、本人の意思を引き出し形成していけます。
3:× 介護福祉職の考えを伝えると、本人の意思決定を誘導してしまいます。
支援者の意見を押しつけず、本人の思いを中心に考えます。
4:× 具体的な選択肢を用意して選んでもらうのは、現時点ではまだ早い段階です。
Dさんがグループホームでの生活を十分に理解し、自分の思いを形にした後で行います。
5:× 地域生活のリスクばかりを説明すると、Dさんの関心や意欲をそいでしまいます。
リスクへの備えも含めて、本人と一緒に話し合う姿勢が大切です。
【ポイント】
意思決定支援は、意思の形成、意思の表明、意思の実現の各段階を支えるものです。
重度の障害があっても、本人には意思があるという前提で、わかりやすい情報提供や体験の機会を工夫します。