正解を2つ選んでください。
正答2・3
解説
正解は2と3です。
チャンス骨折は、腰ベルトだけのシートベルトを着用した状態での急停止などで起こる、胸腰椎移行部の骨折です。
体幹が前屈しながら引き伸ばされる屈曲伸延損傷で、椎弓から椎体にかけて水平に骨折線が走ります。
【選択肢別解説】
1:× 椎体全体への軸圧による圧迫力で生じるのは、破裂骨折や圧迫骨折です。
チャンス骨折では椎体全体が押しつぶされるわけではありません。
2:○ 前屈の支点が椎体前方にあるため、後方の棘突起や椎弓には強い牽引力(伸延力)がかかります。
この牽引力で後方要素が水平に引き裂かれることが、チャンス骨折の本態です。
3:○ 前屈の支点となる椎体前方支柱部には圧迫力が加わります。
前方は圧迫、後方は牽引という組合せで骨折が生じます。
4:× 捻転力(回旋力)が加わって生じるのは、脱臼骨折などの回旋損傷です。
チャンス骨折の機序は屈曲と伸延であり、捻転力は関与しません。
【ポイント】
デニス(Denis)の3支柱理論で考えると、チャンス骨折は前方支柱に圧迫、中間・後方支柱に牽引が加わる損傷です。
シートベルト損傷とも呼ばれ、腹腔内臓器損傷の合併に注意が必要です。