45歳の男性。
フットサル中、左下腿下部後面に蹴られたような痛みを自覚し、翌日来所した。
来所時の写真(別冊No.4)を別に示す。
本人の希望によって保存的に施術することにした。
固定肢位はどれか。
正答4
解説
正解は4です。
アキレス腱断裂の保存的施術での固定肢位を問う問題です。
写真では、ベッドの端から下げた両下肢の足部の下垂の仕方に左右差がみられます。
一側の足部は自然な底屈が減って背屈位に近くなっており、下腿三頭筋の張力が足部に伝わっていないことを示します。
下腿下部後面を蹴られたような痛みという受傷時の訴えと合わせ、アキレス腱断裂と判断できます。
【選択肢別解説】
1:× 膝関節伸展・足関節背屈位では、腓腹筋とアキレス腱が最も引き伸ばされます。
断裂した腱の断端が離れてしまうため、固定肢位として不適切です。
2:× 足関節底屈は適切ですが、膝関節伸展位では腓腹筋が緊張したままになります。
腓腹筋は膝関節をまたぐ二関節筋なので、膝伸展位では腱の断端を十分に寄せられません。
3:× 膝関節屈曲は適切ですが、足関節背屈位ではアキレス腱が伸張されます。
断端が離開するため、固定肢位として不適切です。
4:○ 膝関節屈曲・足関節底屈位(尖足位)で固定します。
膝を曲げると二関節筋の腓腹筋がゆるみ、足関節を底屈すると腱の断端同士が近づきます。
この肢位で断端を接触させ、腱の癒合を図ります。
【ポイント】
アキレス腱断裂の保存療法は、膝屈曲・足関節底屈位から始め、段階的に底屈角度を減らします。
トンプソンテスト(下腿三頭筋をつかんでも足関節が底屈しない)が陽性となります。