57歳の男性。
生来右利きである。
左中大脳動脈領域のアテローム性脳梗塞を発症し、4週が経過した。
右片麻痺のブルンストロームステージは上肢2、手指1、下肢4で、感覚障害は表在・深部とも軽度である。
これから行うべき対応で正しいのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
ブルンストロームステージは片麻痺の回復段階をⅠ〜Ⅵで表し、数字が大きいほど回復しています。
本例は発症4週の時点で、上肢2・手指1と上肢の回復が乏しく、下肢は4と比較的回復しています。
【選択肢別解説】
1:× 下肢はステージ4で、分離運動が出始めている段階です。
歩行の獲得が見込めるため、車いす生活を前提とした自宅改修は適切ではありません。
2:× 長下肢装具は、下肢の麻痺が重く膝を支えられない場合に用います。
下肢ステージ4であれば、必要に応じて短下肢装具で歩行を目指すのが一般的です。
3:× 手指はステージ1で、随意的な動きがみられません。
箸操作のような巧緻動作の獲得は見込めないため、右手での箸操作訓練は適切ではありません。
4:○ 発症4週で上肢2・手指1の場合、麻痺手が実用手になる見込みは低いです。
そのため、非麻痺側の左手で食事や書字を行えるよう利き手交換の訓練を始めます。
【ポイント】
上肢の回復は下肢より遅く、発症後早期の手指の回復度が予後の目安になります。
実用手が見込めない場合は、早めに利き手交換を進めて日常生活の自立を図ります。