33歳の男性。
3mの塀から飛び降りて受傷した。
受傷部の写真(別冊No. 4)を別に示す。
考えられるのはどれか。
正答3
解説
正解は3です。
3mの高さから飛び降り、足部に強い軸圧が加わった症例です。
写真では、足関節の果部から後足部にかけてびまん性に腫脹し、果部周囲の皮膚に水疱や表皮剥離のような損傷がみられます。
一方、前足部や中足部には明らかな変形はみられません。
【選択肢別解説】
1:× 内果裂離骨折は、足関節の外がえし強制で三角靱帯に引かれて起こります。
腫脹や圧痛は内果に限局することが多く、高所から飛び降りた軸圧の受傷機転とは合いません。
2:× 三角靱帯断裂も、外がえし強制で起こる足関節内側の損傷です。
軸圧で後足部全体が強く腫脹する本例とは、受傷機転が異なります。
3:○ 距骨体部骨折は、高所からの転落や飛び降りで、距骨が脛骨と踵骨の間で強く圧迫されて起こります。
足関節周囲から後足部に強い腫脹が生じ、皮膚にも損傷が及ぶ本例の所見と一致します。
4:× ショパール関節脱臼では、中足部に段差や前足部の内転・外転変形が生じます。
写真では中足部の変形がみられないため、考えにくいです。
【ポイント】
距骨は表面の多くが関節軟骨で覆われ血行が乏しいため、骨折後に無腐性骨壊死を起こしやすい骨です。
高所からの転落では、踵骨骨折や脊椎圧迫骨折の合併も確認します。