正答2
解説
正解は2です。
上腕骨顆上伸展型骨折は、小児の肘の骨折で最も多いもので、肘関節伸展位で手をついて転倒したときに起こります。
遠位骨片は後上方に転位します。
【選択肢別解説】
1:× 顆上部に働く屈曲力は後方凸ではなく、前方凸です。
肘関節伸展位で手をつくと、肘が過伸展されて顆上部を前方に曲げる力が働き、骨折線は前下方から後上方へ走ります。
2:○ 肘関節部に高度な腫脹を認めます。
顆上部は血流が豊富で、骨折による出血が周囲の軟部組織に広がるため、受傷後短時間で著しく腫れます。
高度な腫脹は循環障害の危険を高めるため、注意深い観察が必要です。
3:× 鑑別が必要なのは肘関節前方脱臼ではなく、肘関節後方脱臼です。
伸展型骨折では遠位骨片が後方へ転位し、肘頭が後方に突出して後方脱臼に似た外観になるためです。
ヒューター線と三角が保たれていれば骨折、乱れていれば脱臼を考えます。
4:× 偽関節は生じにくい骨折です。
骨幹端部で血流が豊富なうえ、小児は骨形成能が高いため、骨癒合は良好です。
後遺症として問題になるのは、内反肘やフォルクマン拘縮です。
【ポイント】
上腕骨顆上骨折では、正中神経や橈骨神経の損傷、上腕動脈の損傷によるフォルクマン拘縮に注意します。
「伸展型、前方凸の力、遠位骨片は後方転位、後方脱臼と鑑別、後遺症は内反肘」とつなげて覚えましょう。