33歳の女性。
5年前から日光過敏を自覚していた。
1年前から口内炎を繰り返し、6か月前から両側の手関節の関節痛と脱毛を認めた。
1か月前から発熱が持続したため来院した。
体温 38.2℃。
尿所見では、タンパク陽性、潜血陽性。
血液検査では、血小板減少、抗二本鎖 DNA 抗体陽性を認めた。
最も考えられる疾患はどれか。
正答3
解説
正解は3です。
若い女性の日光過敏、口内炎、関節痛、脱毛、発熱に加え、蛋白尿、血小板減少、抗二本鎖DNA抗体陽性がそろっています。
これらは多臓器を障害する膠原病の典型的な所見の組合せです。
【選択肢別解説】
1:× 皮膚筋炎は、上眼瞼の紫紅色の浮腫性紅斑(ヘリオトロープ疹)や手指関節背面の紅斑と、近位筋の筋力低下を特徴とします。
抗二本鎖DNA抗体は皮膚筋炎の特徴ではありません。
2:× 全身性強皮症は、手指から始まる皮膚の硬化とレイノー現象、肺線維症などを特徴とします。
抗Scl-70抗体などがみられ、本症例の所見とは合いません。
3:○ 全身性エリテマトーデス(SLE)が最も考えられます。
日光過敏、口腔潰瘍、関節炎、腎障害(蛋白尿)、血小板減少はSLEの分類基準に含まれる所見です。
抗二本鎖DNA抗体はSLEに特異性の高い自己抗体で、診断の決め手になります。
4:× ベーチェット病は、口腔内アフタ、外陰部潰瘍、ぶどう膜炎、皮膚症状を四主症状とする病気です。
口内炎はみられますが、抗二本鎖DNA抗体陽性や腎障害はベーチェット病の特徴ではありません。
【ポイント】
SLEは20〜40歳代の女性に多く、蝶形紅斑、日光過敏、ループス腎炎、抗二本鎖DNA抗体・抗Sm抗体陽性が特徴です。
疾患と特異的な自己抗体の組合せは頻出です。