正答1
解説
正解は1です。
分娩麻痺は、出産時に児の頭や肩が強く引っ張られることで生じる神経の損傷です。
損傷の部位、麻痺の型、予後、手術の適応が問われています。
【選択肢別解説】
1:○ 分娩麻痺は腕神経叢損傷です。
分娩時に頭と肩の間が無理に引き離され、C5〜T1の神経根からなる腕神経叢が引き伸ばされて損傷します。
2:× ウェイターズ・チップ・ポジション(waiter's tip position)は、下位型ではなく上位型の定型的な肢位です。
上位型(エルブ麻痺、C5・C6)では、肩が内旋し、肘が伸展し、前腕が回内した、チップを受け取るウェイターのような肢位をとります。
下位型(クルンプケ麻痺、C8・T1)では、手の内在筋の麻痺がみられます。
3:× 分娩麻痺は自然回復することがあります。
特に上位型は予後がよく、多くは数か月のうちに自然に回復します。
4:× 節後損傷では、手術による神経修復が期待できます。
脊髄から出た後で損傷した節後損傷では、神経縫合や神経移植で修復できる可能性があります。
神経根が脊髄から引き抜かれた節前損傷では、直接の修復が難しく、神経移行術などが行われます。
【ポイント】
上位型(エルブ麻痺)はC5・C6で肩と肘の運動が障害され、下位型(クルンプケ麻痺)はC8・T1で手指の運動が障害され、ホルネル症候群を伴うことがあります。
分娩麻痺は上位型が最も多く、予後も比較的良好です。