A さん(32 歳、初産婦、会社員)は妊娠 32 週 0 日である。
夫(33歳、会社員)と 2 人暮らし。
本日は妊婦健康診査のため来院した。
身長 160 cm、非妊時体重 57.0 kg。
これまでの妊娠経過は問題ない。
「最近、腰痛が気になります」と話す。
腹部は柔らかく、子宮収縮の自覚はない。
助産師は Leopold〈レオポルド〉触診法で胎児が第 1 頭位であることを確認後、安藤による子宮底長の測定法で子宮底長を測定することにした。
A さんは 15 分前に尿検査を済ませている。
このときの助産師の A さんへの声かけで適切なのはどれか。
正答2
解説
正解は2です。
Aさんは妊娠32週0日で、助産師は安藤の方法で子宮底長を測定しようとしています。
安藤の方法では、仰臥位で両脚を伸ばし、恥骨結合上縁の中央から子宮底の最高点までを測ります。
妊娠後期の仰臥位では、子宮が下大静脈を圧迫して血圧が下がる仰臥位低血圧症候群が起こることがあります。
【選択肢別解説】
1:× 子宮底長の測定前は排尿を済ませておくのが原則です。
膀胱が充満していると子宮底が押し上げられ、正しく測れません。
Aさんは15分前に排尿を済ませています。
2:○ 仰臥位で気分が悪くなった場合は、仰臥位低血圧症候群が考えられます。
左側臥位になると、子宮による下大静脈の圧迫が解け、症状が改善します。
3:× 安藤の方法では、膝を曲げずに両脚を伸ばした状態で測定します。
膝を曲げると子宮の位置が変わり、測定値が変わってしまいます。
4:× 息を大きく吸って止めると腹壁が緊張し、子宮底の位置がずれます。
測定中は楽に普通の呼吸を続けてもらいます。
【ポイント】
仰臥位低血圧症候群は、妊娠後期の妊婦が仰臥位をとったときに、冷汗・悪心・血圧低下が起こるものです。
仰臥位での診察は短時間で行い、症状があればすぐ左側臥位にします。