令和 4 年(2022 年)3 月 1 日、A さん(27 歳、初産婦)は妊娠 28 週 0 日、自宅で胎動の減少、性器出血、持続的な腹部の痛みを認めた。
かかりつけの地域周産期母子医療センターを受診し、直ちに常位胎盤早期剝離と診断され、緊急帝王切開術にて B ちゃんを出産した。
B ちゃんの出生時の体重は 1,300 g、Apgar〈アプガー〉スコアは 1 分後 2 点、5 分後 3 点、10 分後 4 点であり、蘇生処置が行われた。
その後、重症新生児仮死の診断で NICU に入院し、人工呼吸器が装着され、閉鎖式保育器に収容された。
B ちゃん(日齢 120)は GCU 入院中で全身状態は安定しているが、経口哺乳が進まず、経管栄養を続けている。
頭部 MRI 検査で脳室周囲白質軟化症と診断された。
医師から両親へ、経管栄養が当面必要であること、運動発達の遅れや麻痺が出現する可能性があること、 2 週間後を目安に退院できることが伝えられた。
A さんから助産師に「退院前に産科医療補償制度の申請をしたいと思ったが、できないと言われた。その理由を知りたい」と相談があった。
A さんへの理由の説明で正しいのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
令和4年3月1日に在胎28週0日・1,300gで出生し、日齢120で脳室周囲白質軟化症と診断された児の、産科医療補償制度の申請についての問題です。
2022年1月1日以降に出生した児では、補償対象の基準は在胎28週以上で、出生体重の基準はありません。
【選択肢別解説】
1:× 常位胎盤早期剝離がどこで発症したかは、補償対象の基準に含まれていません。
自宅での発症は申請できない理由になりません。
2:× 2022年1月以降に出生した児の基準は在胎28週以上です。
28週0日での出生は基準を満たしています。
3:× 2022年1月以降の出生では、出生体重の基準は廃止されています。
1,300gであることは申請できない理由になりません。
4:○ 補償申請は、原則として児の満1歳の誕生日から満5歳の誕生日までに行います。
重症で診断が可能な場合でも生後6か月からであり、日齢120(約4か月)ではまだ申請できる時期になっていません。
5:× 入院中かどうかは申請の条件に含まれていません。
入院中であることは申請できない理由になりません。
【ポイント】
補償対象は、在胎28週以上で出生し、身体障害者障害程度等級1・2級相当の重度脳性麻痺がある児です。
先天性の要因や新生児期の要因による脳性麻痺は対象外となります。